私のようなレベルの
学習者のために作られた教材
かもしれない、と感動

千葉県 大学生 河本いずみさん(23歳)

河本さん直筆のイラスト

フランス語に憧れて

大学の1・2年生の間、教養課程で学習する第二外国語としてフランス語を選択したことが、私とフランス語との出会いでした。他にもドイツ語・中国語・韓国語・ロシア語など、選択肢は多くあったのですが、私はフランスに対する素敵でおしゃれなイメージと憧れからフランス語を選びました。振り返ってみるとあまりにも単純な動機ですが、きっかけがなんであろうと、フランス語と出会えてよかったと現在は感じています。 フランス語は、英語には及ばなくとも、コミュニケーションの道具としてとても便利な言語です。日本に住んでいてフランスの方と知り合う機会がなかったとしても、フランス語はよく見かけるものです。例えば、ファッションの世界やお菓子の世界を覗けばそこにはフランス語があふれています。
フランスの映画が大好きという方もたくさんいらっしゃるし、「一度はパリに行ってみたい!」なんて、私のようにフランスに憧れを抱いている方も少なくはないと思います。憧れのフランスに旅行するとなったら、フランス語が話せた方が格段にスムーズで楽しい旅になることは想像に難くありません。フランスに行かなくとも、フランス語が話せる外国人の友達が出来れば、なおさらフランス語が話したくなるはずです。
また、フランス本国以外でも、旧植民地であったアフリカなど、かつてフランスが治めていたためにフランス語が通用する地域は多くあります。国連でも主要言語として英語と共にフランス語が用いられています。そして、フランス語の素晴らしさはその国際貢献度の高さだけではありません。詩歌や映画などの芸術分野において触れるフランス語は固有の美しさを持っています。フランス人は英語をあまり話さず、旅行者にもフランス語を使うなどというエピソードは(真偽はさておき)有名ですが、それも頷けることだと思います。英語ほど簡素な言葉ではありませんが、私はフランス語の発音や文章が、それだけでとても魅力的なもののように感じます。

教養課程が終わり、寂しいけれど…

しかし、ただフランスやフランス語に憧れているだけでは、語学の学習は進んでいきません。全く勉強しないのでは、分からないものは分からないままです。私の場合、教養課程のうちはフランス語の講義がありましたから、それなりにがんばって学習を進めフランス語に少しずつ慣れることができていました。そこまではよかったのですが、大学での勉強が専門課程に入ってフランス語の授業がカリキュラムから消えた後は、フランス語との接触が完全になくなってしまいました。
当然、二年間で覚えた事柄はどんどん頭から抜けていく一方です。しかし、専門分野の勉強と並行して、第二外国語の学習を進めるガッツは私にはありませんでした。語学学習はたくさんの時間や手間がかかるものです。往々にしてお金もかかってしまいます。庶民である私は語学の教室の料金表などを見るたびに驚いていました。時間にエネルギーにお金、私はそのいずれも持ち合わせていませんでした。そして、根本的に、私にはフランス語を学びなおすモチベーションが十分にありませんでした。友人の中には、純粋に語学の勉強が好きだったり、フランス関連の学科へ進学したり、あるいは外国への渡航に際してフランス語が必要だったりして、教養課程が終わった後もしっかりフランス語の学習を進めている方が何人もいました。
私はといえば、語学の勉強自体が大好きというわけではないし、フランス語圏へ行ったこともなければ行く予定もなく、フランス語を喋る友人もいません。つまり再学習の強い動機づけや理由がありませんでした。そうとはいえ、このままフランス語とのつきあいが一切ないのは寂しいしもったいない。そういう気持ちだけが、フランス語の学習から離れて数年間、どこかにもやもやと残っていました。
その間、たまに教養課程で使っていたテキストを開いてみることはあったのですが、「こんな活用もう覚えてないし、もう一度覚えられる気もしない…」「こんな時制あったっけ? やっぱり難しい…」などと、すぐに本を閉じてしまうばかりでした。ただ学習事項が羅列され、そこにたまに先生の言った内容をメモしてあるだけの教科書では、もう一度ちゃんと復習しようという気にもなれなかったのです。一瞬やる気が湧いたとしても、そのそばからすぐに枯れてしまって、私は何度もフランス語学習を挫折していました。

「難しすぎる」「覚えられない」テキスト

こうして、私はフランス語の初心者と中級者の間を無力にも漂っているような状態でした。かつての教材を見返しても、あまり理解できないうえ、ごちゃごちゃと細かい事柄が書いてあっていまいちやる気が出ません。確かに、大学の講義できちんと読みやすいノートをとっていれば、復習もスムーズにできたのかもしれません。でも、大学の先生方は、中学校や高校の先生とは違って、学生がどんなノートをとるか・どう復習を行うかをあまりきっちりとは勘案していないように思います。 つまり、私自身の怠惰もさることながら、学生がその後語学の学習を続けられるかということに大学の講義の力点が置かれていないことも、私の挫折に一役買っていたのではないかと思うのです。講義の直後ならまだしも、そのずっと後になってしまうと、復習が非常にしにくいということは、大学で講義を受けたことのある方の大半には共感いただけるはずです。私のような中途半端な学習者は、これまでにもたくさん生まれていたし、今も次々に生み出されているものと想像します。かといって、新しくテキストを買ってくればやる気が出るかというと、そうでもありませんでした。
最初は「今度こそ」という気持ちではいたのですが、テキストがあまりにも難しい内容だとついていけないし、反対に簡単すぎても何も得るものがありません。「すぐできる!」というようなキャッチーな宣伝文句が冠せられた教材は、会話のさわりの部分をCDと一緒に繰り返すことしか出来ないもので、さすがにゼロからのスタートというわけではない私にとってはあまり役に立ちませんでした。
そういう簡単な内容の教材では文法などの詳しい解説がされていないので、書き言葉を覚えるのにはちょっと不向きだったという面もありました。確かに自分の口で発音を行ったり、ものによってはフレーズが口をついて出てくるまで練習したりするのもとても大事なことでしょう。でも、どうしてその言い方になるのかが分からないと、応用して文を変えてみることができません。一方で、解説がひたすら書かれていたり、ずらっと活用表や規則の表だけが載っていたりしても、「難しすぎる」「覚えられない」などと怖気づいてしまいがちです。
私の場合、そのようなタイプのテキストについては、書店で開いてみることはあっても購入にまで至ることはありませんでした。そうした教材をフランス語の初級者・中級者が独学で使いこなすのは至難の業でしょう。(以上、随分なことを言ってきましたが、教材のせいばかりにして いるわけにもいきません。私にとって最も学習の妨げになっていたのは、教材というよりは、フランス語を学ぶ理由や動機すら中途半端な 私の状態・姿勢だったと反省しています。)

私のための教材かも!?

「松平式フランス語のおぼえ方」のモニター募集に申し込んだのは、そういう中途半端な学習態度で中途半端な学習をしてきた自分にも、もしかしたらフランス語を理解し身につけることができるかもしれないと思ったからです。教材の紹介文の中で特に惹かれたのは、「英語を例に説明してくれる」という点でした。私は英語ならば比較的得意な方ですし、それほど苦手意識もありません。それでも、最初にこの教材に対して抱いていたのは「すぐに振り落とされるのではないか?」「難しすぎるのではないか?」という不安でした。しかし、読みながらそして読み終えたあと、この教材はまさに私のようなレベルの学習者のために作られたのかもしれない、と少々感動してしまうくらいでした。全くの初心者でなかったことも大きいのでしょうが、難しすぎる箇所はありませんでした。
二年間で覚えた内容のうちの必要十分な事項を、記憶にしっかり残るよう、テキストが私のためだけにもう一度説明してくれたようにすら思えました。これまでレベルが合わなかった様々な教材と比べて、なんという違いかと驚いています。難しすぎないうえすぐに読めたこのテキストは、挫折しないための教材であると言っても決して過言ではありませんでした。ずっと挫折を繰り返し、中途半端な状態にいた私も、今では今後どんなふうにフランス語中級の学習をすすめてみようかとワクワクしているところです。
少し見方を変え肩の力を抜くだけで、語学の勉強は敵や重荷ではなくなるのだと、こんなにはっきりと意識できたのは初めてです。さしあたっては、フランス在住の同年代の女性と(英語でですが)メール交換をはじめることになり、フランス語を披露したり教えてもらったりするのを非常に楽しみにしています。この教材では、読者を絶対に後ろに置いていかないための配慮が尽くされています。 テキストからは、書き手の「学習者を絶対に弱気にさせまい」という高い意識と、その裏にある「無理な暗記はせず、知識のつながりを重視する」という語学学習に対する姿が、とてもはっきりと伝わってきました。実際にそう明言されている箇所もありました。
そのように書かれていたからこそ、あまりフランス語学習に対する強い動機づけがない私のような人でも、読後「フランス語を話してみたい」「フランスやフランス語をもっと知りたい」といった意欲や興味が湧いてきたのでしょう。語学学習の挫折を繰り返してきた方にこれを読んでいただけたら、きっと同じ感想を分かち合えるはずです。

フランス語にやっと前向きになれました

私にはフランスを母語とされている知り合いはいないし、近々フランスを訪れる予定もないので、学習の効果を目に見える形で発揮したり評価したりすることはできないのですが、それでもこの教材が私の意欲面に対してとても役に立っていることは事実です。「フランス語は難しすぎる、もう無理だ…」という気持ちから「ここからコツコツやれば、少しはできるようになりそう!」という気持ちになったことは、ちょっとしたことのように見えますが、実はすごいことだと思います。 語学ができないことを恥ずかしがらないで、方法を選ばずコミュニケーションしよう・したいという姿勢は、日本人にとって見失いがちなものだと思います。
すごくよくできる人や帰国子女などに限っては語学力が衰えてもすぐに復活するのかもしれませんが、ふつう語学は学習を続けなければ絶対に能力が衰えていきます。だからこそ、日本に住んでいる私にとっては、恥ずかしがらず怖がらずずっと続けていくという学習に対する姿勢が一番大切なのだろうと確認させられました。何年もかけてゆっくりやっていこう。週末はフランス語のDVDを観てみよう。来月のフランス語検定を受けてみよう。
そういう形でフランス語学習への関心がこの先ずっと続いたとしたら、この教材のくれたスタートはとてつもなく重要なものだといえます。まだこの教材を読み始めて二ヶ月弱しか経っていないので、私の気持ちがこの先どうなっていくかについては想像がつきませんが、少なくともこれまでの態度と意欲が改められたことは確実です。

「挫折しにくさ」がどこから来ているか?

では、これからもう少し具体的に教材の中身について感想を書いてみたいと思います。既に申し上げたとおり、この教材のテキストを読んでいる最中には、途中で挫折しそうになることが全くありませんでした。その挫折しにくさがどこからきているのか、さらに細かく考えてみると、「気楽に読める」「内容量が適切」という二点が私にとって大事な要素であったように思われます。教材を読んでいる途中で、うんざりすることがちっともなかったという点は、とても印象に残っています。こんなに読みやすく気楽に触れられる教材に今まで触れたことはありませんでした。学習用テキストというよりは、雑誌でも読んでいるような感覚でどんどんページをめくることができます。
「覚える」「勉強する」というより、完全に「読む」感覚でした。別の言い方をすると、実際にそういうタイプの受験参考書を読んだことがありますが、講義のテープを文字におこしたものに近いように感じます。もちろん、この教材内の文章はテキスト用に書き下ろされたものなので、そこまで口語っぽさが目立つわけではなく、話し言葉特有の余計な前置きなどが目に付くということもありませんが、テキストに向かうことが苦痛でないので、毎日少しずつでもいいからとりあえず読もうという気持ちが自然と出てきます。このテキストでは、読者が納得いくまで文章で説明することにふんだんにページを割いています。
難しい内容を一方的に説明することを、書き手が頑なに避けていることは、読んでいるとはっきり分かってきます。「今はこれにこだわらないで下さい」「後から学習してください」「今はこれだけ覚えておいてください」などと、最初からとばしすぎないよう本当に何度も読者に念を押してくれるほどです。そのため、基本的な事柄ならば知っていた私には、つまづいてしまうような部分が全くありませんでした。
これは本文の一番初めに書いてあったように、著者も抱いていたフランス語に対する苦手意識を、どうにか読者の中から追い払おうという著者の気持ちの表れだと思います。生徒の失敗を全くとがめず、とにかくフランス語を楽しんでほしいと思ってくれている先生の存在ほど、学習の場で心強いものはないでしょう。一度読み始めれば「挫折しないで済むかもしれない」と誰もが感じるのではないかと思います。たまにはまちがってしまってもいいんだ、肩の力を抜いてやっていいんだ、という気持ちを芽生えさせてくれるのです。コラムの量が充実しているため飽きずに読んでいけるという面白さも印象に残りました。コラムは一つ一つ違う方が執筆されているので、内容もフランス旅行の体験談から日本とはちょっと様子の違うフランスの恋愛事情までさまざまです。 私はというと、コラムの一つに触発されて、思わず「シェルブールの雨傘」のDVDを買ってきて観てしまいました。テキストを順番に読んでいくのが疲れたときは、少し背伸びして先のほうの文章を読むのも気分転換として有効でした。旅行用情報誌などでもない限り、フランスに詳しい日本の方のエッセイがこうもたくさん読める媒体はないのではないかと思います。それが学習事項の合間合間に挟まってくるのですから、なるほど気軽に楽しく読めるわけです。

暗記が苦手な私でも大丈夫

あまりたくさんの内容がつめこまれていないということも、この教材の大きな長所でした。気楽に読めるという点にも深く関わっていることなのでしょうが、テキストを追っていくうちに頭がパンクしてしまうことが絶対にありません。知らないことが出てきすぎることがなく、すぐに一章分が読めるというだけで、次に教材に向かったときにやる気がそがれることがぐっと減ります。この場合無理のないよう何日も何日もかけて読み進めましたが、フランス語初級の復習が目的で読み始めた方、特に私なんかよりももっときちんと学習していた方なら、すぐに一周目を読み終えてしまうかもしれません。もちろん、一周した後も折に触れて気軽に読み返すことができます。
だからといって、あまりにも内容が少ないというわけでもありません。覚えるというよりは“使う”ことが念頭に置かれ、初級者にとって最も基本的な事項や最もよく使うフレーズだけを非常によく選んで掲載してあるのです。とても効率的ですし実用的です。会話の定型分を載せそれを覚えさせるというのが色々な語学の教材でよく見かける形式ですが、この教材では、これさえ覚えていればあの場面でもこの場面でも意思表示ができる、という形でフレーズや知識が紹介されています。
英語の勉強をするとき誰もが苦労したように、語学の学習には暗記がつきもので、暗記が苦手というだけで語学全般が苦手だと自称する人もよく見かけます。しかし、実は「これだけは覚える」「ここだけは注意しておく」という部分だけ抜き出してみると、少なくとも簡単な会話くらいなら、絶対に必要な暗記事項はそこまで多くないようです。それはその場その場で持っている知識を応用すれば色々な表現ができるからなのでしょう。ボンジュールほど基本的な単語で誰もが知っているものもありません。
一方で、その驚くべき多様さ・便利さは、あまり有名ではないと思います。確かに、会話は相手あってのものですから、いつも決まったフレーズが返ってくるはずがありません。会話では気楽にしかも臨機応変にという姿勢が言うまでもなく鉄則です。応用の仕方や対応の柔軟さが大事なのは、何もフランス語に限った話ではないのでしょうが、そのような意識なく語学学習をしていたことを反省しました。
日本語にはない「リエゾン」も、闇雲に覚える前に、仕組みの理解が大切だとこの教材を読んで初めて知ることができました。語彙の拡充に際しては、いくらなんでも暗記が必要でしょうが、そこでも「もう知っている英語の単語を踏み台に覚える」という技をテキストが伝授してくれました。「会話」「文法」などといった分野にもちっともとらわれず、とにかくよく使うもの、応用できるものが紹介されています。既習者や大学の講義を受けながら読んでいる方は「あれ、これは後回し?」「文法の授業と会話の授業でやったことが混ざっている」などと少々面食らうかもしれないくらいです。でもよく考えれば、そもそもは学習を効率的にするためにされている分野わけなのに、それににとらわれる学習方法は本末転倒です。
テキストの中には、文法や会話のフレーズだけではなく、発音の仕方や雑学まで含まれています。少ない知識や語彙でも十分に意思疎通を図れることを、こんなに具体的に教えてくれる(特に人物や教室でなくテキストという形態の)教材は、他になかなか見つからないかもしれません。

覚えるのではなく、自然と覚えている

挫折しにくいことのほかに、私がこのテキストについて抱いた感想は、「学習事項がよく記憶に残る」ということです。紹介こそ後になりましたが、この「記憶に残る」という要素こそ、あらゆる語学学習の核心であり、この教材の最も画期的な部分だと思います。私のように趣味としてフランス語をやっているのではなく、テスト前だとか早く身につけなければならないだとか、学習の効果がすぐに必要な多くの方にとっては、このテキストが提供してくれるその覚えやすさこそ喉から手が出るくらい欲しいものではないかと思います。テキストがとにかく読者の記憶に知識が張り付くように気をつけて書かれてあることには、うなるほど感心してしまいました。
読んだ後、覚えるのではなく覚えているのです。気軽で内容も多すぎないからこそ、何度も読めて、その結果よく定着するという側面もあるかもしれませんが、それは偶然そうなったのではなくて、著者が意図的にそういう書き方で提供したためなのです。これは単に語学に堪能である方やネイティブの方にはできることではなく、意識してそういう勉強の仕方をしている著者だからこそできることなのでしょう。
語学学習においては、「とにかくこれは暗記すること」「これは覚えておいた方がいいでしょう」などと、説明したあとは個々の生徒の暗記頼み…というのが実際の教師か教材かを問わずよくあるパターンだと思います。ネイティブの教師にしてもそうです。ここではそれがとにかく嫌われ、ことあるごとに、丸暗記は避けるようにとの言葉を読者にかけてくれます。われわれ学習者にとっては大歓迎です。がむしゃらに丸暗記した事項は、かつてフランス語をある程度勉強していたはずの私を鑑みれば明らかなように、すぐに忘れ去られてしまいます。そのことを著者はよく知っているのでしょう。それに対して、脈絡のなかで紹介された事項は、自分が思っているより脳が勝手に覚えてくれることがよくわかりました。
その筆頭が、英語と比較しての紹介です。フランス語には英語とよく似た点も多くあるし、フランス語特有の文法もそれなりにあります。ただ暗記をめざすのではなく、比べながら理解しておけば、自然と頭に入る部分がとても増えるのです。英語との比較の他にも、「要するに、発音は同じで、スペルが違う」「この発音は、舌を○○の位置で」「今はこれだけ覚えて」など、説明や指示がとても直接的で具体的なので、非常に分かりやすいし覚えやすい内容になっています。他の教材を使って、説明が回りくどいとか物足りないといった感想を持った人には、ぜひこの教材を一度読んでいただきたいと思います。

英語が得意でなくても

ちなみに、英語なら苦手ではないからこの教材が合っているかもしれない、と当初は思っていた私ですが、実際に読んでみた結果、英語が得意かどうかはあまりこの教材との相性には関係がなさそうだという感想を持ちました。そこまで難しい英語の文法や単語は全く出てこなかったからです。もちろん、英語とスペルや意味が共通している単語が多いことは教材で紹介されている通りなので、一般的にフランス語学習に際して英語が得意であることに越したことはありませんが、高校卒業程度の実力があれば文法のアナロジーなどを理解するには十分だと思います。

おすすめの使い方

この教材の長所を生かす勉強法として私がおすすめするのは、「飽きてきたらすぐ読むのをやめる」ことです。面白いのですぐ読みはじめられますから、逆に、自分が疲れてきたらすぐに分かります。最初からいやいややっていた場合、そうはいかないでしょう。疲れてきた時間帯に無理に勉強をしても、試験前などで危機感が高まっていたりしない限り、効果は上がらないものです。これまでの私なら「1日30分!」などと変に張り切った目標を掲げ、勝手に挫折していたところです。でも、「やる気があるときにやって無理をしすぎない」という感じで肩の力を抜いて取り組んだ方が、結局は長続きして多くの時間フランス語とつきあえることになるのだろうと、今は思います。

終わりに

今はのんびりと学習するだけで、フランス人の方との接触もメールという方法でのみしている状態ですが、私もいつかはフランスで旅行できるだけの貯金をして、存分にフランス語の会話をしてみたいと思っています。このテキストが本当に効果を発揮するのは、実際に発音や会話を重ねるときかもしれません。そのときを楽しみに、これからもスキを見てはいろいろな場面でフランス語を活用し、少し忘れてはこのテキストを読み返して復習しながら、フランス語がより身につくよう気長に学習を続けていきたいと思います。

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