よくあるご質問

question 初学者ですが、松平様の学習法に沿って勉強していった場合、どれぐらいの期間で基本的な日常会話ができるようになりますか?
answer 中学・高校の英語にたとえてみましょう。どんなに英語の話せる人でも、使っている英語のほとんどは、中学文法を超えるものではないことが多いですね。
これは何もその人の英語力が低いと言っているのではなくて、中学英語+単語の知識で実はほとんどのことが話せるということを意味しています。
高校で学習する仮定法などの文法は、会話というよりもむしろ書き言葉の英語を理解するためのもので、高校英語は、大学での原典講読の下準備という意味合いが強いのではないかという印象を受けます。つまり会話に関しては中学校の3年間で、およそ全ての人が身につくということを前提としているわけです。
約2000語の語彙と基礎文法でよいということですね。
学習塾などの業界では、中学3年間の英語を例文の暗誦と単語テストを中心としたカリキュラムを組んで、3ヶ月程度で全て修了するようなものがあります。
つまり3ヶ月程度で受講生の全てが会話に必要な基礎知識を全て習得するということが可能ということです。
英語の基礎力があるという前提で言うと、何らかの事情でもっと短期間で習得したい、という場合は「松平式フランス語のおぼえ方」を集中して学習すればおおむね4週間で身につけることができます。
question 私は英語を中途半端に挫折した経験があります。英語もできないのにフランス語を習得するというのはやはり難しいでしょうか?
answer 英語の知識があればフランス語の勉強の役に立つのは事実ですが、英語の知識がないからと言ってフランス語が出来ないということは全くありません。
英語の知識があれば、フランス語の単語の類推などが出来て便利なのですが、逆に英語的な間違いをしてしまう可能性もあります。ある意味で英語的な先入観を持たずに勉強できるメリットもあるわけです。
例えばハングルと日本語の文法や単語は非常によく似ており、日本語のメリットをフルに生かして勉強すればハングルの勉強は非常にはかどるのですが、中には「日本語に似ているので」とサボってしまって、ちっとも単語を覚えない人も出てきます。
丁度、高校生が古典の勉強のときに、「日本語だから何となく意味が分かる」と考えてサボってしまって、テストで悪い点数をとるのによく似ているのですが、全く先入観なく勉強できるということも武器の一つにはなりうるのです。
よく会社などでは「出来ない理由ばかり考えるのが出来ない社員である」という言い方をします。自分が置かれた環境や条件を理由に「何かが出来ない」と言うのではなく、自分が置かれた環境や条件を、一見それが不利な状況に感じられるものであっても、「うまく生かす」ことが出来る人が何事においても成功するのです。健闘を期待しています。
question フランス語の検定試験や大学入試センター試験などの準備でフランス語を勉強したいと思っていますが、この本でどこまで勉強できるのですか?
answer 財団法人フランス語教育振興会が実施するフランス語検定、通称「仏検」のホームページによれば、この検定試験が求める級ごとのレベルは
5級:初歩的な日常フランス語を理解し、読み、聞き、書くことができる。
準学習時間50時間以上:大学で、週1回の授業なら1年間、週2回の授業なら半年間の学習に相当

4級:基礎的な日常フランス語を理解し、読み、聞き、書くことができる。
標準学習時間100時間以上:大学で、週1回の授業なら2年間、週2回の授業なら1年間の学習に相当

3級:フランス語の文構成についての基本的な学習を一通り終了し、簡単な日常表現を理解し、読み、話し、書くことができる。標準学習時間:200時間以上(大学で、第一外国語としての授業なら1年間、第二外国語として週2回の授業なら2年間の学習に相当

準2級:日常生活における平易なフランス語を読み、書き、話すことができる。標準学習時間:300時間以上

2級:日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的なフランス語を読み、書き、話すことができる。
標準学習時間:400時間以上

準1級:日常生活や社会生活を営む上で必要なフランス語を理解し、一般的な内容はもとより、多様な分野についてフランス語を読み、書き、聞き、話すことができる。標準学習時間:500時間以上

1級:「読む」「書く」「話す」という能力を高度にバランスよく身につけ、フランス語を実地に役立てる職業で即戦力となる。標準学習時間:600時間以上

(参考:財団法人フランス語教育振興会のホームページ)
以上となっています。


5級・4級水準の知識はこの教材の中に満載されていますが、3級では長文読解問題が出題されますから、単語帳などを使った語彙の増強と問題慣れが必要です。3級に出題される最重要文法事項についてはこの教材の中でも言及しています。
2級以上に関する財団法人フランス語教育振興会ホームページの説明をご覧になればお分かりいただける通り、「大学での授業~」と言うような表現ではなく、標準学習時間という表現で統一されています。これは1級以上では、知識というよりも一定の慣れが問われているからだと考えてよいでしょう。3級まででほぼ全ての重要文法事項は含まれているということですから、この教材で説明している事項の要性はお分かりいただけるかと思います。

次に、大学入試センター試験で外国語としてフランス語を選択する場合、一般的に英語と比較して基本的な問題が出題されることが多いと言われていますが、一点注意して欲しいのは、大学入試センター試験で外国語を選択している生徒は、
①フランス語からの帰国子女で、明らかに英語で受験するよりもフランス語で受験した方が高得点になる生徒
②英語の他にフランス語も学習する私立の一部高校の生徒で、大変にフランス語が堪能な生徒であることが多いためにセンター試験英語と比較してセンター試験フランス語の全国平均点が高いに過ぎないということには注意してください。

簡単だから点数が高いというよりは、「実力ある人しか選択していない」から点数が高いと考えるべきなのです。

「仏検」との対応で言えば、3級でほぼ全分野についての文法を学習済みという建前になっているはずですから、大学入試センター試験フランス語のレベルは文法水準は3級上位合格水準、これに語彙力を増強した力というところでしょうか。「仏検2級」水準の力はセンター試験フランス語を受験するときには必要であると覚悟しておきましょう。

そういう観点から言えば、本書は、センターフランス語にチャンレンジする第一段階としてフランス語の全体構造を掴むためには使えると思います。ただし試験を受ける場合には、過去の問題などをよく確認して、問題の解き方を覚えることが大切ですよ。語学の本筋の勉強では、当然よく起こる現象から説明をしていきますし、例外的な文法事項は、注に書かれる程度であるのが普通です。しかし試験は「落とすためのもの」ですから、「よく起こる現象」ではなく、「めったに起こらない現象」も出題します。なぜなら「めったに起こらない例外的な事項」を覚えている受験生の数は少ないですから、出題すれば差をつけることが出来るからです。試験の語学と実用の語学の勉強ではここが違うということを覚えておきましょう。
question フランス語の発音を短期間でマスターする秘訣はありますか?
answer マスターという言葉の定義にもよりますが、通じるフランス語の音を発音できるというだけであれば2週間程度に身につけることが出来ます。
例えばフランス語で難しい音としては「r」の発音と「鼻母音」の発音が有名ですね。正式のきれいな「r」は難しいですが、日本人が発音する「r」は比較的聞き取ってくれることが多いですし、難しい「鼻母音」も
1.日本語で表記するなら「アン」と読む音
2.日本語で表記するなら「オン」と読む音
程度の区別で概ね通じるものです。
ただし「美しいフランス語の発音」というレベルになるとこれはフランス人にもなかなか難しいことです。

例えば「鼻母音」をより丁寧に区別すると
<on, om>
唇を細く丸め口を狭く開いて、鼻からも息を抜きながら発音する緊張感のある音です。「オン」。
<an, am, en, em>
口を縦に大きく開いて口の奥のほうで発音した暗い感じの[ア]をともなう「アン」。
<in, im, ain, aim, ein, eim, yn, ym etc.>
唇を丸め口を狭く開いて、鼻からも息を抜きながら発音する緊張感のある音です。「エン」に近い「アン」。
<un, um>
唇を丸め口を狭く開いて、鼻からも息を抜きながら発音する緊張感のある音です。「ウン」に少し近い「アン」。

の四種類あるのですが、最初からこれにこだわりすぎると初学者は恐らくそれだけでダウンします。発音の習得の基本は、赤ちゃんが言葉を覚えるときと同じです。だんだん大人の音に近づけていくのが自然です。
最初は略式の発音で全体構造を見渡し、ある程度例文が頭に入った上で、より正式の発音をブラシュアップの意味で学習するという方法を取れば、第一段階のマスターまではそれほど時間はかからないことでしょう。
ただし、「美しいフランス語」というレベルに到達するにはある程度の修行が必要です。
question 英語ができればフランス語は比較的簡単にマスターできるのでしょうか?ちなみに、英語は大学受験で勉強しまして、英検2級を持っています。
answer 英語という言語は、フランス語の影響を非常に強く受けた言語です。英語はもともとアングロ・サクソン族の言語、つまりドイツ語と同一起源の言葉だったのですが、11世紀にフランスからやってきたノルマンディー公ウィリアムという名前の王様がノルマン王朝を建国して以来、単語も文法もフランス語化が進みました。
英語の単語として覚えた単語が実はフランス語起源のものだったりという例は沢山存在します。そのおかげで単語も英語とフランス語で共通語彙が多いですし(フランス語から入った言葉であるため)、文法もドイツ語と比較して英語は単純化されています。
このような意味で英語の知識があればフランス語の学習には大いに役立つといえるのです。
question 大学の第二外国語ではフランス語を選択しましたが、全く話せる気がしないのはなぜでしょうか?
answer 大学の一般教養のフランス語は、主に原典講読をするために行われる授業です。一部の先生方は会話を中心に授業を進めますが、多くの先生方は、基本文法を身につけたら、次にはひたすら原典を読み進めるという授業をなさっています。
会話を指導するための授業ではないのですから、この授業を受けて会話が出来るようになるというものではありません。別に設けられている会話の授業を受講されるなり、「松平式フランス語のおぼえ方」で基本的な会話の勉強を徹底的に行われることをお勧めします。
question 日常生活に必要なフランス語の語彙数はどれぐらいですか?
answer 私は仕事の関係でイギリスのヨーク、カナダのビクトリア、オーストラリアのアデレード、ブリスベンなどを訪問したことがあります。仕事上の専門的な言葉を除いて、耳にした英語、口にした英語のほとんどは中学のときに勉強した水準の単語、文法から成り立っていたなという印象があります。
せいぜいが高校1年生水準でしょう。それ以上難しい構文にして、相手を困らせる必要はありませんから、互いに普通に話をするときにはそんなものではないかと思います。
さて、中学、高校で一体どの程度の単語や文法を学習していたか、ご自身で数えたことがおありになるでしょうか。最新の中学英語指導要領、高校英語指導要領を見てみると、中学で学習する英単語の標準学習モデルでは1800語高校卒業までに合計3000語、と書かれています。
念のために補足しておくと、これは「ゆとりの学習」導入以前の水準にもどした数字とのことですから、国が考えていた必須の語彙数は実はこの程度だったのです。いつでもどこでも使えるべき単語の数は実はこの程度だったのです。
実は、大学入試も上記3000語で対応可能で、文脈から類推して長文が実は読めるのですが、多くの受験生が5000語、7000語という語彙を覚えて長文のほとんど全ての単語を理解してしまうようになったために、受験対策では仕方なく多くの単語を指導せざるを得なくなってしまったというだけなのです。
では、必要な語彙数であるこの3000語とは何か?それは外国で意思の疎通を図る際に必要な語彙数です。
一般に2000語水準の語彙を、自由に読み、書き、話すことが出来れば、その国の言葉で会話しても不自由は感じないと言われています。3000語あれば更に有利であるに違いありません。
受験生が英単語を覚えるのではないですから、まずは日常語彙2000語水準をしっかり覚えて、中学水準の英語文法に相当するフランス語文法をしっかり覚えれば、一体何が出来るでしょうか?きっと私が仕事の中で感じたのと同じく、「それでほとんど通じる」という自信を感じることでしょう。
基本2000語彙、基本文法、これを疎かにして、自由に使えない単語を頭に詰め込む勉強は、決して「会話につかえるフランス語」には直結しません。まずは「松平式フランス語のおぼえ方」で基本文法を勉強されることは有効な方法のひとつです。逃げることなく基本を抑えれば、必ず最短コースで目指すものは得られるはずです。
question 松平様の言われている学習法は、「難しい単語や文法を最初から勉強してはいけない」「格好いい発音でなく通じる発音を目指すべき」といったことだと思うのですが、こういった語学の勉強はいい加減ではないでしょうか?きちんとしたことを文法書で調べながら進んだ方がいいと思うのです。
answer 日本人は完全主義の方が多いですから、沢山の文法書や参考書を購入して、最初から細かなことを勉強しようとします。それに比べてアメリカ人などは多少間違えていても平気で話します。そしてそのことが結果として語学力の差となって現れるのです。難しいことを最初は考えずに、基本を覚えて、そこから後は度胸だと割り切ることが大切です。
ご質問者様のように本当にそう思って反論される方は、確かに語学学習の効果を上げるものなのですが、注意しないといけないのは、この言葉に「逃げの心」が隠れている人は残念ながらいつまで経っても話せないのです。
「私は今言いたいことがフランス語で言えない。なぜならば言うべきフランス語をまだ習っていないから。それさえ学べばいつか話せるようになる。」実はこの言葉は逃げ以外の何物でもありません。
話すべき言葉は覚えるものではありません。挨拶や基本の例文はもちろん覚えるべきですが、それらを駆使して、自分の言いたいことを相手に伝える作業はとてもクリエイティブなものなのです。逃げとしてこの反論をおっしゃる方の本心は次のようなものです。 「私はフランス語で話して間違えるのが恥ずかしい。間違えたくないので、正しい答えを聞くまでは話さない。話せないは教えてもらっていないから。私は悪くない。」語学には度胸が大切です。恥ずかしがっていてはいけません。
基本をフルに使って相手に言いたいことを伝えるのです。「松平式フランス語のおぼえ方」ではその方法をお伝えしたいと思っています。

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